目的地まで3光年

長い距離をひたすらに歩く旅人のように

作曲いろいろ日記 ~これまでの作曲編6~

 こんにちは。瀬見ころんです。いよいよ今回で、この「これまでの作曲編」は最終回! 今回は1月末から2月上旬までの話を書いていこうと思います。いやぁ、要するに近況報告というわけですが、これはなかなか……つらいです。書いてるだけで少し悲しくなってきたりします。今まで何も考えず楽観主義となんかこういろいろと勉強していく喜びだけで進めていっていた僕なのですが、ここに来て、霧が深くなってきましたね。まあ考えてみると、霧が深くなってきたがゆえに、こうしてブログにまとめることでいろいろと考えなおそうという方向に向かってきているわけなのですがね。(完結編のはずでしたが最終編は次にすることにしました。一気に書くのがしんどいです)

 

 前回は10月にワチャワチャとガッツリ勉強して完成させるという方向のお話でしたが、その後の11月中旬以降はガッツリ方向転換をしてたくさん勉強をしました。どういう勉強をしたかというと、それは、大学の勉強じゃなくて、「できなかったルービックキューブを2分でつくれるようになる」とか、「レスポンシブデザインに対応したウェブサイトを手書きで頑張って作る」とか、正直言ってちょっと寄り道をしてしまいました。それでも一応身になるくらいのところまでガッツリ勉強したので全く無駄というわけではなかっとも思いますが、それでもまっすぐ大学の勉強をしていればもっと良かったんじゃないかなという気もします。そしたらもっと早く作曲に回帰できたでしょう。まあでも身になる部分まではいけたのですごく後悔するほどのものでもないですかね。そしてそんなこんな、ウェブサイトを完成させたあとはひたすら勉強しました。ガッツリ勉強勉強勉強。楽しかったですね。勉強。こうやってメリハリを付けてガッツリやるのは楽しいです。全力で集中できますし、成長感もある、気がします。そんなこんな、1月末にテストが終わると作曲にまっすぐ入って行きました。

 1月の作曲イベントとしてまたしてもちょっとした出来事がありました。それは「友人の作っているアニメ映画の音楽を作る」です。これもまあ……悲しい結果でした。

 もともとは2015年の5月ごろの話でした。友人は映像を作るのが大好きで以前から色々と作っていたのですが(この友人は今までの作曲の際に感想をくれていた毒舌友人やええやん友人とは別の人です)、どうやら曲については自分で作ることもできず、かといって仲の良い依頼者も特にはおらず、わりかし困ってたみたいなのですね。そんなとき僕が例のごとく、大して出来もしない作曲を「最近頑張ってるんだ!」(嘘ではない)と吹聴しまくっていたら、お兄さん、作曲、どうよ。やらない? 映像で使いたいんだ。とご依頼してくださったわけです。ただその時は、僕がいくら無鉄砲とはいえ、なんか企業向けに作ってるガチな映像らしかったので、流石に実力的に無理です、と申し出を断りました。しかし、それから半年以上が経った1月ごろ、彼が映像を今度は自分が監督をする映画を作ってると聞いて、なんというか、こう、やりたくなったのです。そういうわけで、自分から、「曲作りたいぜ!」と彼に申し出ました。そうしたところ、「んじゃあ、とりあえず脚本と仮映像送るから自分で考えて作った曲充ててみて~」と彼から返事がありました。僕は言われたとおりに彼の作った映像にいろいろと考えて曲を2曲作っていれてみました。そうしたところ、まあ、普通やな、というよくわからない評価を頂いて、僕はそれで何故かテンション上って、その後さらに3曲ほど作りました。それで、いろいろと一方的に連絡を入れまくりながら、これでどう? これでどう? みたいに鬱陶しく連絡とか曲とか送りまくりました。まあ、いけるやで、とか自分の実力も理解せず思っていたので、すごく勝手な自爆だとは思わないのですが、とにかく結果的には迷惑だったのかもしれません。さて、そうしているうちに2月の頭に映画の試写会的の日までいろいろとやってきたわけなのですが、僕は完成映像を一度も見ることがなかったため、どんな感じなのかは全然良くわかってなかったんですね。で、試写会自体も、僕のよく知らない場所であったので、もちろん参加すらしなかったのですが、その試写会のあとで、曲どうだった? と尋ねたところ、「一 つ も 使 わ な か っ た !」と返ってきたわけであります。まあ、ショックでしたね。とっても、今までの中じゃ一番ショックだったかもしれません。まあ、別に採用するとは一言も言ってなかったし、曲の善し悪しで判断するのが監督の役目であり、いい作品を作る上での必要条件なわけですから、彼の判断は妥当で僕の力不足というそれだけの話しなのですが、、、それでも、ショックでしたね。ただまあ、なんかこう、迷惑だったけど無下に断るのも悪いと思って付き合ってくれてた気がします。というのも、基本的にLINEの返事が普段に比べてとても遅かった上に、計画や進行に対する報告が殆どありませんでしたし、というか僕から連絡を入れない限りは基本的に、連絡はありませんでしたし、前日になってさえ、なんの連絡もありませんでしたからね。滅茶苦茶しかったみたいです。いや、本当に忙しい中僕は迷惑をかけてしまった気がします。悪いことをしました。いやあ、思い込みや自意識とは怖いものです。そしてその後、僕は人生とはそんなもんだわ、なんて、1人で悟りながら、そのときは紛らわすかのように次のボーカル曲の構想を練ることにしました。まあ、悔しいのでいつか見返してやりたい的に思ったわけです。悔しい、悔しい、クヤシイ、クヤシイ……。いやあ、つい二週間くらい前のことですが、なかなか、どうして、うむむ、ぐぬぅ。

 

この時に読んだ本は一応次の本です。

 

実践 アレンジ・テクニック/外山和彦/★★★★

実践 アレンジ・テクニック (デジタル世代の音楽教本)

実践 アレンジ・テクニック (デジタル世代の音楽教本)

 

この本は友人の映画向けのBGMを作る際に、ボサノヴァっぽい曲を作ってくれと頼まれて、悩みまくった結果、資料を探しに行った際に見つけて買った本。実はこの本は、時間的な関係からかいつまんで読んだだけでしっかりと全てを読みきっているわけではない。というかこれから紹介する本は全体的に時間不足からしっかりと読めてない本ばかりである。

最初の楽器紹介の頁からそれなりに便利であったし、各論の項目もよくまとまっていたのだけれど、残念ながらボサノヴァは作れなかった。ボサノヴァにならなかった。すごく微妙な感じになってしまった。どういうことなのかはよくわからない。わからないのがつらい。音楽の特徴を極める要素として、リズムだったり、コードだったり、音色だったり、という感じだと思うのだけれど、割と合わせたつもりなのに、合わなかった。そういうわけでいい本だったのだけど、うまく使えなかった。という評価になる。もう一度しっかり読みなおして使い直してみたいと思っている。しかし、アレンジ、難しいですね……。

 

イデア満載! サントラ、BGMの作曲法/岡素世/★★★★

アイデア満載! サントラ、BGMの作曲法

アイデア満載! サントラ、BGMの作曲法

 

偶然書店で見つけて、気になっていて、次の日に別の用事と一緒に買いに行った本。理論的なアプローチを取る本全般に言えることだが、その理論通りに作ってみても(つもりでも)なんだかうまくいかない。自分は演繹的なアプローチがすごく苦手で、その点、まあうまく行きづらいというのはあるのだけれど、しかしこれに関しても作曲はうまくいかなかった。とにかく演繹力の弱さが露呈する結果になってしまい、非常に辛い気分になった。本としては、普通にいいものだったと思う。いろいろな実例や、他で読めなかったような話が多々あって非常に役に立った。

 

リハーモナイズで磨くジャンル別コード・アレンジ術/杉山泰/★★★★

 この本も割と便利であったが、リハモ限定なのでそのままその後のアレンジまで使えなかった点は惜しかった。というかタイトルにこんだけコードアレンジって書いてあるのに、僕はなぜか全般のアレンジ本だと勘違いしてしまっていた。論理的なアプローチだが説明が丁寧で役に立った。この本と、「アレンジテクニック」の本の2つでボサノヴァに挑戦したことになる。苦悩した末結局いじりすぎてダメになってしまった。もっとバシバシと切り捨てて何曲も作ればよかったような気がする。後悔。

 

スグに使えるEQレシピ/角智行/★★★

スグに使えるEQレシピ DAWユーザー必携の楽器別セッティング集 (CD-ROM付き)

スグに使えるEQレシピ DAWユーザー必携の楽器別セッティング集 (CD-ROM付き)

 

 最初についてる表と、EQの説明項目がとてもありがたかった。中の内容については思ったより使えなかった。一つの基準やサンプルとしてはありがたいのだが実際にここに入っている内容がそのまま使えるかといえばそんなことはまあなくて、そういう意味でスグ使えるというタイプの本ではなく、これを使って勉強すると後々生きそう、という感じ本だった気がする。しかし考えてみるとイコライザを音作りに使うって言う考え方を最初に思いついた人はなかなか面白なあと思う。いや、案外こういうのって思いつかないんじゃないかなぁ。これについてはとにかくスグに使えるタイプのものだと感じなかったので、読みはしたものの映画の曲を作る際に役立てることはなかった。

 

まあ、BGMみたいなものはこう、要するにアレンジセンス的なものの訳で、いろいろと音楽経験がモノを言う世界な感じがしますね。僕みたいな門外漢にはちょっと実戦レベルに達するのは全然まだまだといった感じでした。うまく作らないと、よくわからないまま始まってよくわからないまま終わるだけの「曲」というよりも「音」みたいなものになってしまうわけです。まさに損感じだったのかもしれません。自分の作った曲というのは例えるなら自分の顔のようなもので、自分ではよくわからないものなんですよね。これに関しては文章にしても、絵にしてもそうで、割と普遍的な事実なのではないかと思います。

 とにかく、まあ、またしても敗北という感じで1月から2月初旬の時間はあっという間に過ぎて行きました。