目的地まで3光年

長い距離をひたすらに歩く旅人のように

夢を諦めた先にはまた別の夢がある

 こんばんは。瀬見ころんです。突然ですが僕は、今日2月19日を以って作曲を諦めることにしました。思えば4月に慌てて作った最初の1曲から約11ヶ月、迷走に迷走を重ねてきました。ある時は自分が最高だと思いましたし、また、ある時にはあまりの到達点の低さに絶望したりもしました。そしてそんな浮き沈みの中で、どうにか楽観主義と自意識だけを頼りに先に進んできました。けれど、最後の一曲を完成させた2月14日に、僕は自分の今後の展望についてはっきりと直感しました。僕は、このまま続けてもどっちつかずのままダラダラと時間だけを無駄にしながら、よくもならないC級作品を作り続けるだろう。仮に成長できたとしても、高い高い作曲の山を登り切り、競争していくことは不可能だろう、と。だから、まだ一年にも満たない今、ここで、きっぱりと作曲をやっていくことについて諦めることにいたしました。

 実を言うと2月14日の時点で作曲を諦めるということは自分の中ではほとんど決まっていました。決まっていたからこそ、それまでのことを記憶が新しいうちにまとめておきたくなって、ああしてブログにまとめていったのでした。ブログを書いている途中何度も、やっぱり作曲は楽しいな、諦めたくないな、と思いました。しかしやはり、自分の能力の低さ、それはつまり意志のたりなさであり、また、始めるのが遅すぎたということもあり、また、環境をうまく整えられなかったということもあるかもしれません。そういったことを鑑みて「理想ばかりを考えてやっていくべきではない」と自らに戒め、そして、やめることを正式に決心しました。ここから「夢は必ずしもかなわない」とか「才能がどうだ」とか、そういった夢を諦めた人にありがちな人生論を書くことも、気分的にはしたいですが、あえてしないことにします。それは、1年にすら満たない間の努力しかしてない人間がそれを語るには足りないこともありますが、それよりなによりも、僕は作曲を諦めはしましたが夢を諦めたわけではない、ということがあります。僕は、作曲は残念ながらやっていくことは出来ませんでした。これは自分の判断であり決断であり、そして現実でありしかたのないことです。しかし、夢を諦めた先には、また別の夢があるのだと思います。僕はこうして、いろいろやってきた記憶や経験、想い出、そして悔しさをバネに、これからの人生において努力していこうと思います。夢を諦める以前に、別の夢を追うことを決断するのです。だから、別に、辛いですが、悲しいですが、でも自分で決めたことなので、悔いはありません。最後に有終の美を、と一曲作って終わりにしようとも考えましたが、それもしないことにします。僕はまだ、終わりではないからです。これからまた、僕は別の方法で、別の手段で、自分の夢に近づいていきたいと思います。だから、まるで自殺者が靴を揃えて脱ぐようなことはしたくないのです。僕は、後ろを振り返って形ばかりを整えるよりは、その時間を使って出来る限り前に進みたいと思います。終わりではないのです。これからも、きっと、絶対に続いていくのです。

 もし僕の拙いブログを読んでいってくれている方がいたとしたら本当にありがとうございました。僕の曲を聞いてくださった方がいたのなら本当にありがとうございました。僕は、本当に心から感謝します。僕は自分のこれからの人生を、この選択を、絶対に、「逃避でも敗北でもなく正しい1つの決断」にできるように、これから先、自分のできることを精一杯頑張っていこうと思います。そして、そんな読んでくださっていた、聞いてくださっていた皆さんと、今度は違う形でもっと高い成長した形で、お会いしたいと思います。だから、そのときまで。本当にありがとうございました。また、いつか。

――2016/2/19(金) 瀬見ころん